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2004年の文壇のまとめ 亡くなった方が多かったのが残念

今年2004年の文学界は死去された方が多かった。まだこれからという若さの作家たちもいたので残念だった。特に鷺沢萠の死に驚いた。2003年の秋ほどから読み始めて多くの作品を読んでいたし、Webサイトにも直前まで日記を連載していた。私はこの日記がとても好きだった。鷺沢さんは何回か芥川賞候補。

今年亡くなられたのはビッグネームばかりである。、中島らも、水上勉、野沢尚、森村桂・・・。水上勉と森村桂は直木賞作家。水上さんは老齢だったのもあると思う。下に死因と死去された日をまとめた。

鷺沢 04/11 多分自殺
野沢 06/28 自殺
中島 07/26 階段から転落死
水上 09/08 肺炎
森村 09/28 自殺

文壇にとってこれらの死去は誠に残念なことであるが、今年の1月のなかば(17日だっけ)に綿矢りさが最年少芥川賞受賞、金原ひとみの新人賞も芥川賞受賞、江國香織と京極夏彦が直木賞受賞という(多分)プラスな感じの話題も多かった(ような気もする)。そういえば花村萬月が芥川賞候補を発表する前に自身のWebサイトで候補をばらす (金原ひとみの候補について) ような発言もしていた。(業界関係者は知っているらしいが、暗黙の了解かなんかで本来してはならないとされているらしい(多分)) 綿矢りさが今年受賞か、と息巻いていたときであったので、ことさらそのフライング的発言は注目されていたように思える。

3月に宮本輝が平成15年度(第54回)芸術選奨文部科学大臣賞文学部門を『約束の冬』で受賞。しかし、作中で登場する錦三郎氏の著書『飛行蜘蛛』についての表記に間違った部分があり遺族が怒ってたような(気がする)。しかしなぜ、そんな間違いをしたのかわかりかねる部分がある。新聞連載が辛くて時間に追われ確認する時間がなかったのだろうか。わりとありうるな・・・。

話題になった芥川賞半年後にモブノリオの芥川賞受賞、(これも別の意味で少しだけ話題になった)、モブは奈良県の桜井市出身。モブの介護入門は文学界新人賞で見たときに私はこれは受賞するなと思ったし、大体の人がそう思ったのではないだろうか。直木賞は奥田英朗、熊谷達也。東野圭吾はまたも受賞を逃す。ホされてるんだろうか。

4月28日には花村萬月の自宅に銃弾が撃ち込まれるという騒ぎも。萬月氏だけに「ケがなかった」ようである。犯人は確か「小説に書かれているモデルが自分だと思った」とか言っており、萬月は「これも筆力のなせる技」のようなことを言っていたような気がする。奥さんは衝撃を受けていたようで気の毒であった。これをうけてWebサイトのアクセス数が異常に増加した。日記の書籍化もあって確か4月いっぱいで毎日の更新は終わった。毎日読んでただけに残念だった。

2003年の12月に第25回野間文芸新人賞リトル・バイ・リトル 島本理生 ファンタジスタ 星野智幸が受賞。第17回三島由紀夫賞に ららら科学の子 矢作俊彦。矢作は江口寿史と同じ時期に週間少年ジャンプで連載していた元漫画家。江口と同じように遅筆だったため作家に転向。

大体こんなもんですか。この一年文芸誌チェックしてないので情報は古かったり、自身もあまり詳しくなかったり、精細さに欠けているかもしれません。記憶やWebによるところが大きいので信頼性は保証できません。あくまでも私のまとめ。故にいい加減である。
by 66bbb | 2004-12-18 03:41 | Book